三浦綾子文学 語句索引(製作中)
いちょうの木によって信夫は十まで数えて目をあけた。せみが鳴いている。だれも答えない。信夫はそっと足をしのばせて物置小屋を見た。だれもいない。勝手口の方に信夫はそっと歩いて行った。居間の方で菊の声がした。吉川の何かいう声も聞こえた。信夫は足をとめて居間の窓を見た。
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