思わず恵理子の声が弾んだ。恵理子は高校を卒業して、洋裁学校に学んだ。その頃から、洋裁店をひらいてみたいという夢をもっていた。大きくなくてもいい。きれいな、透きとおるショーウインドーの中に、自分の好きな布地で、自分の好きな形にデザインしたドレスやコートなどを飾る店を持ちたかった。が、そんなことは、ツネと保子との生活の中では、いいだしても仕方のないことに思われて、語ったことはなかった。
〈作品本文の凡例〉https://www.miura-text.com/?p=2463
思わず恵理子の声が弾んだ。恵理子は高校を卒業して、洋裁学校に学んだ。その頃から、洋裁店をひらいてみたいという夢をもっていた。大きくなくてもいい。きれいな、透きとおるショーウインドーの中に、自分の好きな布地で、自分の好きな形にデザインしたドレスやコートなどを飾る店を持ちたかった。が、そんなことは、ツネと保子との生活の中では、いいだしても仕方のないことに思われて、語ったことはなかった。
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