香也子があとを尾けているなどとは、恵理子も西島も、夢にも思わない。西島は今日、約束の時間より四十分も遅れて、彫刻公園にやってきた。それまでの間、恵理子はじっとベンチにすわって待っていたのだ。恵理子は、たとえ西島がこなくとも、二時間は待つつもりだった。約束を西島が反故にするとは思えなかったからだ。
〈作品本文の凡例〉https://www.miura-text.com/?p=2463
香也子があとを尾けているなどとは、恵理子も西島も、夢にも思わない。西島は今日、約束の時間より四十分も遅れて、彫刻公園にやってきた。それまでの間、恵理子はじっとベンチにすわって待っていたのだ。恵理子は、たとえ西島がこなくとも、二時間は待つつもりだった。約束を西島が反故にするとは思えなかったからだ。
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