六月二十七日に、はじめて西島とデートをして以来、今日までの二十日ほどの間に、二人はもう四度ほど会っている。ツネには外出のたびに行く先を告げねばならない。子供の頃からの習慣で、それがお互いに、当然なことに思ってきた。が、このごろは、その当然なことが、恵理子には苦痛に思われてきた。ツネは恵理子に、ボーイフレンドができることを極力警戒しているからだ。
〈作品本文の凡例〉https://www.miura-text.com/?p=2463
六月二十七日に、はじめて西島とデートをして以来、今日までの二十日ほどの間に、二人はもう四度ほど会っている。ツネには外出のたびに行く先を告げねばならない。子供の頃からの習慣で、それがお互いに、当然なことに思ってきた。が、このごろは、その当然なことが、恵理子には苦痛に思われてきた。ツネは恵理子に、ボーイフレンドができることを極力警戒しているからだ。
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