『果て遠き丘』[ 蔓バラ ](五)29 西島と会うとなれば、……

西島と会うとなれば、つい普段より、髪の形にも、着るもの履くものにも注意を払う。いやそうでなくても、西島に会うという心の張りは、おのずから顔をいきいきとさせていたことだろう。それに気づかないようでは、祖母は茶人とはいえないかもしれない。むしろ母のほうが、橋宮容一とのことに気をとられて、恵理子の変化に気づかないようだった。


〈作品本文の凡例〉https://www.miura-text.com/?p=2463

関連記事

  1. 『果て遠き丘』[ 春の日 ](二)31 「馬子にも衣装って、……

  2. 『塩狩峠』[ かくれんぼ ]291 「ふうん」…………

  3. 『塩狩峠』[ 鏡 ]31 祖母がくりかえした。……

  4. 『塩狩峠』[ かくれんぼ ]270 「仕方がないよ。この…………

  5. 『果て遠き丘』[ 蛙の声 ](一)11 まだ明るい戸外に恵理……

  6. 『氷点』[ 敵 ]40 「奥さんは、子供なん…………

カテゴリー

アーカイブ